インドのバンガロールで起業して4年目の方に教わった現地で起業する前に知っておきたい事6選


こんにちは、今インドのバンガロールにおります。なにをしているかというと、以前の記事で書いた通り、有機農業に関わる現地シーンの調査をしています。

調査する中で最初に見つけたのが、Pebble Branding Pvt. Ltdの鴛渕貴子(おしぶち たかこ)さんのこちらのブログ記事↓

インドのオーガニック市場がアツイ

他の記事も生々しくて現地の様子がひしひしと伝わってきますし、3年間バンガロールでやってこられた方の言葉なので説得力が違います。これは是非お会いしたいと思いました。ダメ元でコンタクトをとってみると即レスでOK!直接お会いしてお話を伺うことができました。今回はその時のお話の中で、実際にインドで起業するとなった場合に個人的に参考にしたいと思った点をいくつかご紹介します。

その前に、鴛渕さんに関して

2012年暮れにインドのバンガロールでマーケティングの会社 Pebble Branding Pvt. Ltd を設立し、2013年1月に事業を開始。今年で4年目。

元々は日本食を海外に広める仕事がしたくて、テーマとなるものを探していたところ、味噌汁に目をつけた。味噌汁をプロモーションする上で海外市場調査をしていた折、たまたま訪れることになったインドでマーケティングを敢行しインドでのマーケティングやプロモーションのニーズを感じた。中でも市場として一番可能性を感じたバンガロールで起業することを決めたそう。

味噌汁のマーケティングをしていた時の動画がこちら↓

起業のきっかけを1分でまとめた動画がこちら↓

4年目の今年は、市場に切り込む機が熟したということで、InBentoというオーガニック野菜を使った日本食ブランドを立ち上げ、絶賛商品開発中。InBentoに関しては英語ですが現地メディアにも取り上げられていて、詳しく書かれていますのでそちらも是非ご一読を。

EXPATS GIVE THE CITY TASTE OF THEIR HOME

それと、今絶賛インターン生募集中だそう。詳しくはこちらの記事を御覧ください!

私がお会いした時はちょうど鼻風邪をひかれていたのにも関わらず、時間を割いていただきました。体調悪いにも関わらず、すごいエネルギッシュな方だなぁと感じました。

1. インド人とは時間をかけて信頼関係を築いていくことが必要

インド人にxx日まで○○してってお仕事を依頼しても守らないのは当たり前だそう。また内容も間違えていることがあるので、手間にはなりますが逐一進捗状況を確認することが大事で、そうやって少しずつ築いた信頼関係は後々強いものになるそうです。なのでインドで勝負するなら長い期間居ないとダメだなというのは経験則としてあるそうです。

なんか時間かかりそうだな…というのは1週間の滞在でもなんとなく理解できて、例えばSIMを買いたいとインド人に聞くと、まったく検討違いなところに案内されてたらい回しにあいました。道を聞いても適当に答えられたりとかもしばしば。親切心からか”NO”とは言わないようで、適当でもなんとか期待に答えようとしちゃうみたいです。でも知らないなら知らないと言って欲しいものです…そのほうが時間の短縮になるので。

2. インド人は思いついたらすぐ起業する

インドは世界で2番目に起業数が多いそうです。誰かが例えばデリバリーサービスを始めると自分も自分も!という感じでどんどん起業しちゃうそう。それと日本人の感覚ではありえないけど、例えば飲食店で内装が出来上がっていなくてもお店をオープンしたりするそう。そういうスピード感なので、ちょっと日本に帰国している時でも、誰かに先を越されるんじゃないかとドキドキするとおっしゃっていました。

3. インド人はレビューしたがり?

これは鴛渕さんにお話を伺ったレストランでの出来事なんですが、食事が一通り終わって会計した後、店員がタブレット端末を持ってきて、レビューしてよ!って言ってきました。てっきり2~3個の選択式のものかな?と思ったら、なんと6ページにまたがって細かく記載するものでした。選択式のものからどこか改善点はないですか?みたいな自由記述までありました↓。

鴛渕さんに聞いた所、結構インド人はこういうのも好きできちんと入力するそうです。日本人の感覚からすると「いや〜〜細か過ぎる!めんどくさい!」と思うのですが、インド人にとってはそうでもないようですね。。

ただこれはサービスを展開する上では、ユーザの意見がストレス無く得られるので結構ありがたいのかもしれません。

4. オンラインサービスがとても充実している

鴛渕さんはバンガロールではほぼオンラインサービスで生活しているそうです。Uberで車手配して、デリバリーで食事して、病院の手配、クリーニング、食材購入も全てオンラインでできるし金額も東京より全然安いとのこと。また、お肉のデリバリーを頼んだ時に、30分で配達員が来た時もあり、さすがに早すぎだろ(笑)と思うこともあったそうです。

Uberや弁当を運んでくれるbento.jpといったサービスは日本でもありますが、価格が高くてリッチピーポーのものっていう印象が強いですが、バンガロールは日本に比べると全然安いので私みたいな普通の日本人でも普段使いできます。

ちなみに、バンガロールで最近流行っているオンラインサービスを紹介してくれたので少しリストしてみます。

OYOROOMS

質の高いお部屋を提供してくれるオンライン予約サービス。ファウンダーの方が某ホテル予約サービスを利用した時に、web上で見たのと違う/質が悪いというのを体験し、それを改善すべく立ち上げたそう。OYOROOMSはサービスの最低ラインを設けていて、それにクリアしたホテルはOYOROOMSのブランドに参加できるようです。

私もこのサービスを実際に使ってみたのですが、すごく満足度高くてビックリしました。予約から宿泊までのプロセスがすごく簡略化されていてストレスフリーですし、実際にお部屋もwebで見たものとほんと変わりません。朝食とFreeWifiがOYOROOMの全てのホテルで標準装備されているのもステキなポイントです。価格帯もぶっちゃけAirbnbと同じくらいなので断然こちらをオススメします。

以下、私が利用したOYOROOMS。

OYOROOM外観

OYOROOM室内

SWIGGY

今まで飲食店ではデリバリーをするにしても、そのためのシステム開発や輸送コストが障壁になりなかなか導入できなかったが、Swiggyがそれらを代わりに用意することで、飲食店はコストゼロで導入できるようになったそう。一方でユーザはアプリやwebサイトから食事を簡単に注文することができます。飲食店は収益プラスにはなってもマイナスにはならないのでマージンが高めだとしても導入するそう。

2015年の1月に導入件数が50件だったものが、同年8月には5000件とすごい伸びとのことで、その成長をみて投資が集まり、類似サービスもどんどん出てきているそうです。

またバンガロールは渋滞が激しいし空気もそんなに良くないので、オンラインのサービスが成長する土壌があるそうです。

OLA CAB

こちらは、SoftBankも投資しているインドで最大の配車サービス。ステキなのは、現地でオートとかリキシャと呼ばれる3輪車タイプの乗り物も呼べること。また他の車のタイプも呼べますし、複数人でシェアライドするとディスカウントを受けることもできます。アプリが距離に応じて価格を決めるのでボッタクリにあうこともありません。

私も使ってみたのですが、とても便利でバンガロールではたいていこれで移動しています。ただ混雑時間帯は価格が1.5~3倍に上がったり、電話で運転手とやりとりするのですがインド英語で喋られるとうまいことコミュニケーションとれなくて若干ストレスだったりします。

SAKURA FRESH

こちらは、バンガロール近郊でオーガニック野菜を自社農場で生産し、デリバリーで届けてくれるサービス。安全性に重きを置いていて、UNのCodexという厳しい品質基準にも準拠しているそう(インドは世界標準の5~15倍もの農薬を使っているらしい)。品質においてもかなり高いようで、リッツカールトンやヒルトンといった高級ホテルやレストラン、またインドで最大手のECサイトBigBasketにも卸しているそうです。

またちょっとおもしろいのは、経営者の方々。兄弟+いとこのシリアルアントレプレナーの3名で経営されているようで、元々はカナダでパイロットをしていた弟のNameetさんが、妊娠中の奥さんに何を食べさせた方がいいのか考えたところから始まったそう。お兄さんのNaveenさんは、元々HPのエンジニアさんで今も日本を拠点に海外展開(特に東南アジア)や日本展開を担当してらっしゃっていて、いとこのK. N. Prasadさんが現地の物流やサプライチェーンの管理を行っています。

英語ですが、以下の記事が詳しいです。

Planting a Seed for Higher Standards in Indian Agriculture

First Agro taking control of the greens on your plate with ‘zero pesticide’

5. バンガロールは敷金が10ヶ月!

高すぎる…。今は気候の良さや外国人需要を受けて不動産バブルらしく、売り手市場のようです。

6. インド人はソースをつけるっていう所作が好きらしい

鴛渕さんは、これまで何度かInBentoのマーケティングのために高所得層が集まるフードフェスに参加したそう。そこでは手巻き寿司タイプのお弁当と、現地で調達したソースを用意してdipできるようにしてみたところ、好評だったそうで「いつ出るんだ!」みたいな嬉しい反応もあったそうです。

というのも、インド人はカレーをご飯とごちゃごちゃに混ぜて食べるくらいなんで、「ご飯を汁物(ここではソース)につける」っていうのは、インド人の食習慣に沿っているようです。

ターゲットをインド人とする場合は、文化や習慣などを理解してそれに則った商品やサービスを提供することが肝要そうです。

鴛渕さんの名言

「私は東京にいる時の方がイライラしてた。東京だとできて当たり前で少しずれると全てが崩れていく。でもインドだと、基本ずれるのでそれを前提にしていると、精神的にはイライラしない。」

「バンガロールは日本の軽井沢」

私もインドに住んでみればこう思えるのだろうか…怪しいものです。たくましくなりたい。

まとめ

この街で生きていくには、街の成長にのっかって自分も成長していく気合とスピード感が必要だなと感じました。と同時にゼロからインド人ネットワークを築いていくことは時間がかかるとのことなので、いきなり起業ではなく現地で良いなと思った企業に勤めたり、一緒に仕事をしてみることから始めたほうが得策なのかもしれません。